妹を溺愛する兄が先に結婚しました
「三倉先輩さ。付き合っている時、ずっと『真崎先生カッコイイ』って言ってたんだよね。
それがムカついて、真崎先生が困ればいいと思って結咲ちゃんに近づいた。
俺と三倉先輩が付き合ってるってバラされた時、そんな俺の心を見透かされているみたいで焦っちゃった。
……三倉先輩と別れたのは、先生が結婚するって知った後。
『先生が結婚するって知って、自分が思ってたよりも先生のことが好きだって気付いたの』
って言われてフラれた。
ふざけんなって感じだよね。
それで、先生に復讐するつもりで結咲ちゃんいただいちゃおうかなって」
泣きそうな笑顔を見せる先輩。
ぎゅっと胸が締めつけられた。
「それ、三倉先輩に伝えたんですか?」
「言ってないよ。だせーもん」
先輩はドアに近づいて、ガチャリと鍵を開けた。
「ごめんね、怖い思いさせて。
……あ。俺、嘘ばっかだけどさ、あれは本当だったよ」
「?」
「……『結咲ちゃんの笑顔に癒された』って言ったこと。本当にそう思ってた」
「先輩……」
ドアが開いた音を、俯きながら聞いた。
それがムカついて、真崎先生が困ればいいと思って結咲ちゃんに近づいた。
俺と三倉先輩が付き合ってるってバラされた時、そんな俺の心を見透かされているみたいで焦っちゃった。
……三倉先輩と別れたのは、先生が結婚するって知った後。
『先生が結婚するって知って、自分が思ってたよりも先生のことが好きだって気付いたの』
って言われてフラれた。
ふざけんなって感じだよね。
それで、先生に復讐するつもりで結咲ちゃんいただいちゃおうかなって」
泣きそうな笑顔を見せる先輩。
ぎゅっと胸が締めつけられた。
「それ、三倉先輩に伝えたんですか?」
「言ってないよ。だせーもん」
先輩はドアに近づいて、ガチャリと鍵を開けた。
「ごめんね、怖い思いさせて。
……あ。俺、嘘ばっかだけどさ、あれは本当だったよ」
「?」
「……『結咲ちゃんの笑顔に癒された』って言ったこと。本当にそう思ってた」
「先輩……」
ドアが開いた音を、俯きながら聞いた。