海と空の狭間で……
空の姿を見付けたと同時に、騒ぎ出す心音。


どくり、どくり。


「アスナが気付くかなと思って、待っていた!気付く訳ないって、諦め掛けた所だったんだ!」
「え、いつから居たの?」
「夜から!」


え、それは申し訳ない。


「気付かなくてごめんね……」
「いや、普通気付かないから大丈夫!!
それより、アスナに会いたかった!!」


すっごい笑顔で、私の周りをうろちょろする空は犬みたいで緊張の糸がほどける。
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