トラフグソーダ味 紺色の風は夕暮れに
「ありがとうございました
また、ご贔屓に。」

お会計を済ませて

久亭桂馬屋さんを
後にする。

少し話し込みすぎたようだ

本当に楽しかった

お富ちゃんの美しい顔が

目の前にあるだけで

心から幸せだった。

身の上話や

柔術のこと

養ってくれている義理の家族の話

あけすけに何でも話せた

何を話しても笑顔で相槌を打って
興味深そうに俺の話を聞いてくれた


あれ?

俺の事ばかり喋っていたかも知れない。

退屈じゃなかっただろうか?


お富ちゃんのことは

庄屋さんの娘さんだと言うこと。

友達は少ないので

寺田屋さんの看板娘で

お富ちゃんの従姉妹の

おめぐさんと懇意にしていること。

恋仲の男はいない事。

くらいしか聞けなかった。



それにしても、美しい。

隣を歩いていると

O'EDENの街中の人が振り返る

美少女っぷり。

大きな可愛らしい目、白い綺麗な肌、

サラサラツヤツヤの髪、

品のいい形の鼻と口、小さな可愛い耳。


少し道草で時間を浪費し過ぎたので

魚屋さんの、南屋さんへ急ぐのだが

なんだか、ずっとこの美少女との

二人きりの時間を、

永遠に、

独り占めしていたいと思っていた。


人生で出会った少女の中で一番美しい

優しい、親切な娘だと思った。


惚れた。
















< 6 / 6 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

世界の外へ連れてって

総文字数/0

恋愛(純愛)0ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
世界の外へ
キソラ、大海原の惨事

総文字数/0

恋愛(純愛)0ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
あめふらし
表紙を見る 表紙を閉じる

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop