平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
《あれは、魔女自身の魔力が込められている。魔力を繋げ、操作に長けた獣騎士が触れれば、逆に呑み込まれる》

だからあの時、幼獣はリズたちに危険を知らせて唸ったのだろう。リズはカルロから聞いた話を、手短にシモンにも伝えた。

「なるほどね。それで? ここから出る方法ってあるの?」

《この空間を作り上げている魔法そのものを壊して、全員を強制的に外に〝吐き出させた方が〟早いかもしれない》

カルロが頭を持ち上げ、くんくんと鼻先を動かす。リズがシモンへ彼の言葉を教えている間にも、彼は続ける。

《ここ匂いさえも消す妙な力が働いている。捜すのも困難なのを考えると、時間もないから俺らでどうにかした方が最善だろうな》

「どうすればいいの?」

《魔法には、必ず中心となっている術具が存在する。それを崩せば、形成されている魔法も崩れる》

「カルロは、魔法をよく知っているのね」

すると、途端にカルロが顰め面で黙り込んだ。

エリーが、ちら、ちら、とせわしなく彼の方をうかがっている。その様子は、まるでジェドの判断と許可を仰ぐコーマックと重なった。

思ったことを口にしただけなのだが、返しに困るものだったようだ。

リズは少し考えた。以前、ジェドもアティーシャのことでカルロから身を引いていた。白獣にだって色々と事情があることは、白獣の女王のことを口にしないところでも知っているつもりだ。

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