平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
「よしっ、行きましょう!」

「え! あっ、お姉さんどこに行くの」

元気よく声をかけて進み出したリズを、パッとシモンが追い、カルロとエリーも続いた。

「その魔法の中心とやらを壊して、みんなでここから出るの。とにかく進むのよ。なんとかなるって思うしかない。魔女の企みを阻止しなくちゃ」

「なんか、元気が戻った感じだね」

横顔を覗き込むシモンも、なんだか嬉しそうに笑う。

「幸運の娘のことを聞かされても実感だってないし、混乱もしてる。でも……話を聞いても、団長様たちは変わらなかったから、私も、私のままでいいんだ、て」

もしかしたら、何かが変わってしまうのかとわずかに抱いてしまっていた不安も、リズの思い過ごしでしかなかった。

最悪な未来を変えたと言われても、実感はない。

たぶん、ジェドたちだってそうだ。

自然が味方をするだとか、知られてしまったら奪い合いになるような稀有な存在だとか、そんなことを言われても自分たちはいつも通りで。

するとエリーの方から、笑うような吐息が聞こえた。

《コーマックは、リズのことをとても大切に思っていますよ。極端な話、リズが聖女だと言われたとしても『それがどうしたんです? 僕の大事な部下です』と言ってのけますよ。他の者も、同じでしょう》

すると、カルロが同意するようにうなずく。

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