平凡な私の獣騎士団もふもふライフ4
ぼけっとしていた獣騎士たちが、カルロに続いて、自分たちの相棒獣と一緒にジェドのあとに続く。

去ろうとしたジェドの背へ、占い師が声を投げた。

「覚悟もないのなら、結婚もお諦めになった方がよろしいかと」

「あ?」

立ち止まったジェドの声が、険悪な低さで冷気を帯びた。

獣騎士たちが慌てて彼の背を押した。

「団長、ただの占いですよ」

「ささっ、行きましょう」

「占いを聞いて商品を買えば万事オーケー、といういつもの商法ですって」

獣騎士の一人が、リズにも言い聞かせるみたいにそう言った。占い関係の出店を見てみると、確かにそちらもかなり大繁盛している様子だった。

それでも胸にチクリと刺さったのは、リズが結婚前のせいだ。

「そこの娘さんも、結婚はよくよく考えた方がいいよ。おすすめはしないね」

遠くなる人混みの向こうから、そんな不吉な言葉が追って聞こえてきた。それはリズの心に不安を挟み込むようだった。



◆§◆§◆



王都滞在二日目、リズは日中用の社交用ドレスに身を包み、ジェドと彼の両親と一緒に、アデルモウス侯爵邸のガーデンバーティーへ参加した。

アデルモウス侯爵は、グレイソン伯爵家とは深い付き合いがある大貴族だ。

今回の式場を押さえるのにも助力してくれたお方である。緊張しつつ礼まで述べたら、まるで親戚のようにリズにも温かく接してくれた。

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