秘め恋ブルーム〜極甘CEOの蜜愛包囲網〜
失いかけていた意識の片隅で、翔が口移して水を飲ませてくれるのを感じる。
かすれた声しか出せなかった喉を冷水が潤し、与えられるだけ飲み干した。
「このまま眠っていいよ。明日の朝、ちゃんと起こしてあげるから」
私を抱きすくめるようにした彼が、額や髪にキスを落としていく。柔らかなくちづけが心地好くて、瞼を閉じたまま甘えるように硬い胸板に頬をすり寄せた。
まだ話したいことがたくさんある。
情事の合間に紡いだ言葉なんかじゃ私の想いを伝え切れなくて、もっとたくさん〝好き〟も〝愛してる〟も言いたい。
それなのに、体が重くて瞼を開けない。
だから、せめて一言だけでも告げようと、唇をそっと動かした。
「翔……大好きだよ……」
囁くような言葉を最後まで声にできたのかはわからない。
「おやすみ、志乃。愛してるよ――」
けれど、返ってきた声が幸せで満ちている気がして、私は翔と育んだ恋に運命を感じながら意識を手放した――。
かすれた声しか出せなかった喉を冷水が潤し、与えられるだけ飲み干した。
「このまま眠っていいよ。明日の朝、ちゃんと起こしてあげるから」
私を抱きすくめるようにした彼が、額や髪にキスを落としていく。柔らかなくちづけが心地好くて、瞼を閉じたまま甘えるように硬い胸板に頬をすり寄せた。
まだ話したいことがたくさんある。
情事の合間に紡いだ言葉なんかじゃ私の想いを伝え切れなくて、もっとたくさん〝好き〟も〝愛してる〟も言いたい。
それなのに、体が重くて瞼を開けない。
だから、せめて一言だけでも告げようと、唇をそっと動かした。
「翔……大好きだよ……」
囁くような言葉を最後まで声にできたのかはわからない。
「おやすみ、志乃。愛してるよ――」
けれど、返ってきた声が幸せで満ちている気がして、私は翔と育んだ恋に運命を感じながら意識を手放した――。