冷徹御曹司の最愛を宿す~懐妊秘書は独占本能に絡めとられて~
そう思っていのだが、喜和子からのプレゼント攻撃は止まらず、次から次へと荷物が届き、気づけばリビングが段ボールの山になっていた。
見兼ねた匠馬が実家に電話し注意していたようだが、果たして効果はあるのか。喜和子は匠馬に「孫が可愛いなんてびっくり」と、自分でも驚いていると言っていたようだ。
澪にテレビ電話をかけてきては「美雨ちゃん見せて」と要求してきた。たまにアポなしで家に突撃してくることもある。それを澪が快く受け入れるから、喜和子も嬉しかったようだ。従順な嫁もまた可愛かったのだ。
そして、田舎の光江も美雨の成長を楽しみしていた。
匠馬が光江の家にインターネットを引いてくれて、テレビ通話しやすいようにと、タブレットも送ってくれた。
光江からもよくかかってくるし、澪も光江に育児でわからないことなど聞いていた。喜和子では参考にならないから、光江がいてくれてよかった。
「美雨が、離乳食を食べないから心配で」
「そんなに気を張らなくてもいつか食べるわよ。ご飯を食べない人間なんていないでしょ?」