冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
外ではビシッと整った服装をしているくせして、部屋の中は散らかり放題。
だらしがない人の典型のよう。

そこに母性をくすぐられてしまったような気がしなくもないのだけれど、「まったくもう!」と言いながら、世話を焼くのは嫌ではなかった。


ちょっとイジワルな言葉でいじられるのには困っているが、行動は優しい。

友人のふりをして私をパワハラから救ってくれたのもそう。

無事に示談書を手にできたのは、完全に彼のおかげだ。


それだけでなく、起業資金を出してくれるというのもおそらく本気だろう。

彼のマンションでパースを描きながら、以前の部長が起業した話をして、いつか自分も独立できたらいいなと漏らしたことがあったからだ。

本気でできるとは思っていなかったけれど。

甘えてばかりでいいのかな。

彼のマンションに転がり込んでも、家賃も生活費も私には払わせるつもりはないように見える。

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