冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「はい。犯罪に手を染めた者がもちろん悪い。ですが日本では、何人たりとも法の下では平等でなくてはなりません。その犯罪の背景になにがあったのか。本当に加害者だけの落ち度なのかなど、あきらかにすべきことはたくさんあります。もちろん、全面的に加害者が悪いという場合もありますが、それでも正しく法で裁かれるよう導くのが我々弁護士の仕事なんです」


やはり私は勘違いしていた。

弁護士の仕事は、私が考えているよりずっと奥深くて、責任が重くて、そして難しいのだろう。


「正しく……」

「はい。といっても、我々弁護士も人間ですから、いろいろ思うところはあります」


彬さんは今、なにを考えているのだろう。

どう考えても、西岩建設の劣悪な労働環境をよしとしてはいないはずだ。


「今回、八木沢は会社側の弁護士です。西岩建設が不利にならないように弁護を進めるでしょう。ただ、少し気になっていて……」

< 275 / 342 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop