冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「そうでしたか」


彼は驚いた様子で二度うなずいている。


「それで、どうしてあなたが泣いているんですか?」


それもそうだ。

私は先日ここで園田部長と対峙してから圧力をかけられていることを話した。


「それであなたがパワハラまで……。災難ですね」
「そう、ですね」


尾崎さんのセクハラを先に解決しなければと焦っていたけれど、その前に私が今の部署から追い出されそうだ。


「失礼ですが、ろくでもない上司ですね。会社の人事あたりにコンプライアンス部門はありませんか?」

「コンプライアンス……ってなんでしたっけ」


よく耳にはするけれど、具体的にどういうことなのかわかっていない。


「別の言い方をすると法令遵守です。企業が法律や社会的な倫理観を守りながら活動を行うことですね。最近では企業コンプライアンスの重要性についてよく議論されています」
「はぁ……」


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