【完】華道家の若旦那は、ウブな彼女を離したくない。



「そういえば、小妻さんって華道展行くって聞いたけど……これ行く?」

「え! それチケットじゃないですか!」

「うん、お得意様から頂いたの。たまたま小妻さんのこと話したらぜひにって」


 店長が持っていたのは【華道展】のプレミアムチケット。展示だけではなく、パフォーマンスも見られるものだった。


「え! それ、花山院(かさやいん)流じゃないですか!」

「どうかしら? 貰ってくれる?」

「頂いていいんですか……」

「もちろん! 小妻さんよく働いてくれるし、ご褒美よ。ボーナス」


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