【完】華道家の若旦那は、ウブな彼女を離したくない。


 ***

「花陽ちゃんいないと寂しくなるな〜」

「すみません……本当に上京してからお世話になって、これからも週に三度はよろしくお願いします」

「うん! こちらこそよろしくね」


 部屋には段ボールだらけで後は引っ越し業者さんがくるのを待つだけだ。


「そうだ、花陽ちゃん。結婚おめでとう」

「ありがとうございます」


 数分後、引っ越し業者はやってきて段ボールが一気になくなった。夕方になると貴敬さんがやってきて私は住み慣れた部屋を出て彼の住むマンションへと向かった。

 貴敬さんの住むマンションは資産家とか社長とかお医者さまとかがたくさん住んでいるという噂の有名高級マンション【Lapis Lazuli (ラピスラズリ)】だ。

 最高層の四十階建てで、屋上には屋上菜園があったりプールやジムがあるとか……それにセキュリティーもバッチリで毎日コンシェルジュがいて、エレベーターは五基あり住居者しかロック解除ができないらしい。


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