GET BACK TOGETHER
「ちょっと失礼します」


私はお酒から逃げるためにトイレに避難することにした。




「絵麻ちゃん、トイレ?」

部屋の扉から出ると、大知《だいち》さんに声を掛けられた。

彼は二つ上の先輩で、いつも私を気に掛けてくれる優しい人。
真ん中で分けられた茶色の髪が爽やかそうに見えるが、肩ががっちりして恰幅が良く、どこか頼りたくなる見た目をしている。

どうやら彼もトイレに行くようだ。

「絵麻ちゃんもお酒弱いよね。ほっぺ赤いよ?」

も、ということは、

「大知さんも?」

「そ。飲みたくなくても、部長が強引に飲ませてくるんだよね……」

「わかります!」

げんなりした顔で言う大知さんに同調すると「だよね」と笑って返された。

その時、足元が縺れた。
私の身体は前方へと倒れていく。


『ガシッ!』
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