GET BACK TOGETHER
「離れて欲しくなかったの?」

「ちがっ!!!」

私は腕をバッと引いて、光輝から遠ざかるように勢いよく横向きのまま離れた。

「え」

予想ではベンチの手置きに身体が引っ掛かるはずだった。

でも身体が止まってくれなかった。

あ、そうだった。
このベンチ、横の手置きもないタイプのベンチだったと今更ながら思い出す。

私の身体は体勢を崩して横向きのまま倒れていく。


落ちる!

そう思った時だった。


『パシッ』


光輝が手を伸ばして私の腕を掴んで落下を止めてくれた。


「危な……絵麻は昔からそそっかしすぎる」

「ご、ごめん……」

呆れた顔の光輝に私は謝ると、光輝はすぐに目尻を下げて笑って私の手をゆっくりと引っ張って体勢を起こしてくれた。
< 31 / 481 >

この作品をシェア

pagetop