GET BACK TOGETHER
「彼女は、良かったの……?」

絵麻が待ち合わせしたホテルのロビーで開口一番に言った。

それって、俺の彼女が気になるわけ……?

「呼び出しといてそれ?」

様子を窺いながらそう返すと俺を見て絵麻はコクリと頷く。

絵麻がいつもと違う気がした。
だっていつも何も言ってくれない絵麻が返してくれたから。

「だってクリスマスイブだし……」

俺を見つめている絵麻。
その瞳には熱が籠っていて、俺を誘惑しているように見える。


俺は期待して良いんだよね……?

俺を選んでくれたって。


「彼女が生理痛で帰っちゃったから暇になったの」

わざと捻くれたことを口に出した。

「だから絵麻の相手をしてあげようと思って」

絵麻がどう反応するか気になったから。

俺を選んでくれたなら、言ってよ。

そんなのイヤだとか、自分だけ見てよとか、独占欲を見せてよ。


でも絵麻は「そうなんだ」と笑って返しただけ。

絵麻が分からない。

絵麻は掴めそうで、やっぱり掴めない。
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