GET BACK TOGETHER
「高遠君、久しぶり!相変わらずイケメン!」

また後ろから椅子を引く音と、甲高い女子の声が。
もしかしたら光輝の隣に座ったかもしれない。

不安になった私は聞き耳を立てる。

「そんなことないから」

光輝は笑いながら謙遜して返した。

「うっそー!相変わらずモテモテでしょ~」

「だからそんなことないから」

「私、昔から格好良いのに驕らない高遠君、好きだな」

光輝にグイグイ攻める女子。
胸がモヤモヤする……。


「あの子、中学の時から高遠君狙ってたよね。絵麻が付き合ってたの知ってるのに訊いてるの、わざとだよ。昔付き合ってるの知ってたら普通訊かないって。絵麻、高遠君はまた自分の彼氏だって言った方が良いよ!」

横の沙希ちゃんも聞き耳を立てていたらしく、小声で私にブツブツ言った。
私は眉を下げながらこっそり「落ち着いて」と伝える。


「あ。結婚してないの?」

女子の質問にドキリと私はピタッと動きが止まる。


「してないよ」

すぐに返ってきた答えに安堵した。

一つの不安が消えた。
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