GET BACK TOGETHER
その時、後ろから低い声が飛んできた。


光輝!?

期待しながら私は振り向いた。


「そんなあからさまにがっかりしないでよ」

居たのは笑顔の佐々木君だった。


「この前の結婚式、二人で消えたよね」

この人はまだ私に絡んでくる気なのか。

私に近付いてくる声に逃げたい気持ちが膨らみ、私は彼から顔を逸らした。

「アイツ、彼女がいるのに、安東さんに手を出すなんてサイテーだね」

「……でもさっきのはあの子から逃げるために付いた嘘かもしれない」

何故か私の口からはそう出ていた。

「え?こんな状況でも光輝を庇うの?凄いね」

佐々木君からは驚いている声色が聞こえてきた。

私もそう思う。
自分で身を持ってわかったはずだ。

連絡は一切来なくて、今日間接的に彼女がいると告げられた。

それでもそんな人だって信じたくない自分がいる……。

光輝が私が居なくなったことに気付いたら、さっきのはあの子を断るための口実だったんだってメールか電話が入ってくるって信じたい私がいる……。


「でも、安東さんも一緒か。彼氏いるって言ってたもんね」

佐々木君と会話をしたくなくて顔を逸らし続けているのに、彼は楽しそうな声色で続ける。

何なの、この人……
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