GET BACK TOGETHER
また自分が光輝の一番になれば良い。

あの時、自分が奪われたように、本命の彼女から光輝を奪ってしまえ、って。

そしてまた自分が光輝の彼女になればいいって。


帰ろうと、そう思ってたのに、気付いたら私は携帯電話の電話帳を開いていた。

掛ける先は勿論、光輝。


彼女が顔すら知らない人で良かった。

罪悪感が湧くこともないから。


どんなに裏切られても、私は期待してしまうの……

それほど貴方が欲しいの……

私は、どうしても光輝じゃなきゃダメなの……。


携帯を耳につけ、機械的なコール音を聞きながら自分を落ち着かせる。

七つ目のコール音の後、光輝は出た。


『……もしもし?』

不機嫌そうな声が聞こえてきたがグッと携帯を持つ手に力を込めて堪えた。


「一緒に抜けない?二人で」

私はめげずに平然とあの時の光輝と同じ台詞を使ってみせた。

顔が見えなければこんな大胆な台詞だってサラリと言えてしまう。

それほど私は光輝を取り戻したいようだ。
< 81 / 481 >

この作品をシェア

pagetop