お飾りにしか⋅⋅⋅なれない
15

···その後


その後の門田家は······

広は、立花デパートを失った。

今までは、ワンマンの経営でも
経営か右肩上りだったから
社員も我慢していたが。

この騒ぎで······
やはり··とか
やってられない··とか
馬鹿にしてやがる··とかの声が上がり

関連していた会社も離れていき
経営が難しくなり始めると
会長のワンマンや
社長の馬鹿ぶりに
次々に従業員も会社を辞めて行った。

広は、保有の土地を半分売却して
貸地とマンションを数棟建て
管理会社に切り替えた。

起動乗るまで二年かかった。
悠希に憎しみがあったが
会社が落ち着く頃には
その憎しみも忘れさっていた。

律には離婚を告げた。

律のバカさかげんにも
ぎゃーぎゃー騒ぐ声にも
うんざりしていたから。

律は、騒いでいたが
財産を渡したら離婚に応じた。

何十年も一緒にいても
こんなものだと思った。

陽大には、勉強をさせた
だめなら切るつもりでいたが
悔しかったのか
必死にやり宅建業試験に合格した。
管理会社を任せる事にした。

広は、土地を貸付業をやる。
二人とも真面目に良心的な
経営を行なった。

幸い、律も陽大も一花も
大きな罪にならず初犯と
言うこともあり罰金や執行猶予付き
で済んだ。
一番は、偽造した助産師が罪が重く
営業停止を言い渡された。

陽大は、一花と入籍し
陽一を二人の子とした。

広は、大きな家ではなく
使いやすい家へと建て替えた。

自分の暮らす部屋
トイレと風呂、寝室と
陽大達の暮らす住まいと分けた。

家の事は全て一花がやる。
元々、メイドである一花には
苦でもなくできた。

陽一も保育園、幼稚園と
成長して行き
二人の間の子供は陽一だけだが
二人ともそれで良いと
思っていた。

陽大と一花は
佐々木弁護士から何日も
話をされ、注意やたまには叱られ、
やっと自分達のやって来た事が
自分勝手で、受け入れられるものでは
無いことがわかり
陽一の親として
尊敬される人でありたいと
思うようになり
一花は、紗雪に申し訳ない
気持ちで一杯だった。

立花デパートがリニューアルした
事は、ニュースで知っていた。

紗雪が社長で
史織が副社長を勤める事も。

買い物にも行ってみたが
開放感があり、綺麗で買い物しやすく
色んな空間があって楽しい
なにより従業員が楽しそうに仕事を
していることが印象に残った。

だから、尚更
生まれ変わったつもりで
やらないと行けないと、
陽大は思った。

広と陽大、一花は、
会社の存続と
自分達の生活の為に
各々が必死に頑張った。

これが原点なんだと
広は、改めてわかり
自分を省みる事になった。
< 50 / 54 >

この作品をシェア

pagetop