君の言葉で話したい。
「大したことしてないよ。」
「相原さんにとっては、
そう感じるかもしれない。」
でも自分にとっては、
それくらいの影響力だった。
彼は真剣な眼差しをしていた。

「あの時、卵を投げられた相原さんを、
助けられなかったこと、
すごく後悔しています。」

これからは、
おれに、貴方を守らせてほしい。
時間がかかってもいい。
振り向いてくれるまで、
いつまでも待ちます。

言い合えると、雨泽は、
柔らかく笑い、
鈴の方を愛おしそうに見つめてきた。
どうしたらいいのかわからず、
視線を外すが、
彼が追随してくるので、
逃げられない。
思わずたじろいだ。
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