俺がお前を夢の舞台へ
「…アイツが何で病気のことを隠し通してきたか考えてみろよ」


勇翔がじっとこっちを見つめる。


あまりにも綺麗すぎる瞳だった。


「心配かけたくないから。彩絢を不安にさせたくないから。だから隠してたんだろ。俺からすりゃ腹が立つ考え方だけど、アイツはそういう奴だよ」


…勇翔……。


今の蒼空の一番の理解者は、他の誰でもなく勇翔だった。


「アイツは絶対大丈夫だから」


…蒼空は絶対大丈夫……。


そんなの…っ。


「そんなのわかんないじゃん…っ」


大丈夫だって保証なんてない。


目の前であんな風に倒れられて、安心できるわけない…っ。


「じゃあ聞くけど、俺らが不安がって何になんの?アイツの容態が落ち着く?病気が治んの?」
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