俺がお前を夢の舞台へ
─コンコン
思いの外、廊下にノック音が響く。
「どうぞー」
気の抜けた返事が返ってきて、少しだけ心が楽になる。
……よし。
心の中で一呼吸おき、軽いドアをスライドする。
「…………」
時が止まったようだった。
蒼空はジッと私を見つめて動かない。
けれど、その瞳は大きく揺れていた。
「…えっと…久しぶり……」
なんにもない無機質な個室に佇む無表情な蒼空。
何を思っているのか分からないその表情が怖かった。
「これ…お花……。ここに置いとくね…」
今すぐ帰りたい気持ちをぐっと堪え、窓辺のテーブルに花束を置く。
そして、近くにある硬い椅子に腰を下ろす。
ベッドの横には心電図と車椅子。
他には何もない。
思いの外、廊下にノック音が響く。
「どうぞー」
気の抜けた返事が返ってきて、少しだけ心が楽になる。
……よし。
心の中で一呼吸おき、軽いドアをスライドする。
「…………」
時が止まったようだった。
蒼空はジッと私を見つめて動かない。
けれど、その瞳は大きく揺れていた。
「…えっと…久しぶり……」
なんにもない無機質な個室に佇む無表情な蒼空。
何を思っているのか分からないその表情が怖かった。
「これ…お花……。ここに置いとくね…」
今すぐ帰りたい気持ちをぐっと堪え、窓辺のテーブルに花束を置く。
そして、近くにある硬い椅子に腰を下ろす。
ベッドの横には心電図と車椅子。
他には何もない。