隣の不器用王子のご飯係はじめました



そして拾い損ねた一枚が、姉さんに連れられ部屋の中までやってきた小野山さんの足元に落ちた。



「待って小野山さん!」



彼女がそれを拾い上げようとしたのが見えて、反射的にその手を押さえに行った。



「だめ。本当にこれは見ない方が良い。小野山さんのためにも」



自分でも表情が引きつっているのがわかる。

小野山さんが不思議そうにポカンとしているのを見て、罪悪感が芽生えてきた。


姉さんが勝手に作った話なのだから、俺は何も悪くない。

それなのにそんな感情が芽生えていたのは……この漫画を読んだとき、心のどこかで喜んでいた自分がいたからなのだろう。







まだ夕食を何にするか決めていないという二人。

私が実家からもらってきた大量の野菜。

常備してあるカレールー。


そんな条件がそろったのなら作るしかない。


< 132 / 251 >

この作品をシェア

pagetop