隣の不器用王子のご飯係はじめました
『ねえありりん!ちなみにその『隠し事』っていうのは恋愛絡みですかっ?』
その問いに彼女はかなり動揺していて、それが図星だということを物語っていた。
結局詳しい話は聞くことができず……というか俺が思わず遮ってしまい、彼女の好きな相手が誰なのかはわからないままだが。
──ピンポン
インターホンが来客を知らせる音を鳴らした。
姉さんはさっと動いてそれに応える。
「はいはーい」
『あ、小野山です』
「ありりん!帰って来たんだ!タイミング良いなあ……待ってて今開けるね~」
嘘だろ……。俺は訪ねて来た人物の声に絶望した。
確かに今日帰って来るという話ではあったが、何というタイミングだ。
俺は散らかった漫画を慌てて回収しようとするが、玄関先で小野山さんの声が聞こえ、焦ってなかなか拾い上げることができない。