ネトゲ女子は結婚生活を楽しみたい!
「断るって言ってるでしょうが!冗談じゃないっ!竜成がやったことは拉致よ!?犯罪!わかってんの!?」

ブチギレそうになりながら、拳を震わせた。
とうとうグーで殴る日が来たのかもしれない。

「コーラとポテチの恨みを思い知れ!」

シュッとパンチを繰り出すとその手を掴まれて、抱き締められた。

「有里」

「は、はなせーっ!」

もがいても力が強くて抜け出せない。
ならば。
がつっと顎に頭突きをかました。

「っつ!」

痛みで腕の力が緩んだのを見逃さず、逃げるとドアを開けようとしたけど、鍵がかかっていた。
なんて卑怯な!
直真さんが正しかった!
今なら言える。
いきすぎたピュアはただの害でしかないってね!
こいつは羊の皮をかぶった狼だよ。

「近づいたら、ただじゃおかないからねっー!」

元ヤンなめんな!?

「落ちついてくれ。俺はただ最後の思い出に有里と過ごしたかっただけなんだ」

< 157 / 191 >

この作品をシェア

pagetop