ネトゲ女子は結婚生活を楽しみたい!
いそいそとリビングに毛布とクッションを持ってきて、ごろごろと転がった。
ふふふふ。
昼寝(朝寝)をして、起きたら新作のアイスクリームと冷凍のたこ焼きをチンして食べる!!
直真さんがいると冷食が口に入らないんだよね。
なんせここは高級マンション。
デリバリーもバッチリ充実しているから、冷食と聞くと奥様達は『非常食でして?』なんて聞いてくる。
まったくなんて世界だよ。
会社を休む連絡を人事部長にし、受理されるとさっそく毛布にくるまり、安眠を貪った。
鬼の居ぬ間に。
どれくらい眠ったのか、目を覚ました頃にはすでに夕方になっていた。
―――しまった。
これは確実、夜に眠れないフラグ。

「ま、まあ、あれですよ!直真さんが戻ってくる前に生活リズムを取り戻せばセーフですしね」

などと、苦しい言い訳を自分にした。
部屋も散らかってるし、そろそろ片付けなければ。
直真さんが帰ってきたら、鬼のように怒るに違いない。
『ゲームの時間を1時間に減らすからな!!』
と言う姿が目に浮かぶ。
その時、スマホが鳴った。
テレビ電話―――?

「は、はーい」

『仕事がそろそろ終わったころだと思ってな」
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