エリート放射線技師は、ウブな彼女をたっぷりの溺愛で甘やかす。
◇スイーツバイキング



「んんん〜美味しいですね!」

「本当美味しいね」


 案内されたテーブルに座り、選択したケーキを味わって食べていく。

 このホテルは自分で取りに行くのではなく、ウェイターさんが何回かに分けてケーキをカートに乗せて持ってきてくれてそれを選ぶ形式だった。


「小鳥遊さんのベリーパフェも美味しそうですね」


 後で私も頼もうかな。人の食べているのって美味しそうに見えちゃうんだよね……


「食べる? 口あけて」

「えっ」

「早く、アイス溶けるよ」


 ええっ! これってあの『あーん』ってやつだよね。無理無理……しかもこんな顔が整ってる人と初めての『あーん』するなんて。

 だけど断れないよね、こんな……。

 私は意を決して口を開けると、一瞬で口の中が冷えてくる。それと同時に、ベリーの甘酸っぱさと水分を含んだスポンジケーキがとても美味しい。


< 13 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop