西岡三兄弟の異常な執着
そして何とか朝食が終わり、三兄弟は仲良く仕事に行く準備をする。
花苗は朱雀の準備の手伝いをしていた。

そして玄関まで見送る。
「黄河さん、朱雀、真白くん。
行ってらっしゃい。気をつけてね!」
小さく手を振り、花苗が微笑み言う。

「ん。行ってくる」
と黄河。
「花苗、何かあったらすぐ電話してね!行ってきます!」
頭を撫でながら言う、朱雀。
「じゃあね!苗」
手を振り返す、真白。

「「「「「行ってらっしゃいませ」」」」」
水樹達も頭を下げて言った。
「では、僕はご主人様達をお車にお乗せしたら、戻って来ますので……」
森宮が言い、四人は出ていった。

「「「「「フゥー」」」」」
水樹達は、思わず息を吐いた。
「大変…ですよね……」
「あ、すみません。つい…」
「三人は自分達のことを、ある意味王族みたいに思ってるから……
だから三人は、周りの人達を見下してるんです」
そんな水樹達に、花苗が話しかける。

「そうなんですね…とりあえず、失礼のないように努めます」
「でも私の前では、少し肩の力抜いてくださいね!」
「はい」
「あの、花苗様」
「山田さん、はい、何でしょう?」
「ご主人様達、刺青を入れてますよね?」
「え?えぇ…三人共背中と左胸に。
同じデザインなんですよ!
あと、このピアスも!
三人の左耳に、このリングピアスがついてますよ!
三人はとても仲が良すぎる位良いから!
えーと、なんていうかな……?」
「もしかして、ブラコンですか?」

「そう!それです!
ピアスは、私が羨ましくて三人に言ったらお揃いのを買ってつけてくれたんです!」
そう言って花苗が、自分の右耳を見せた。

「へぇー、さっきご主人様の胸の刺青がチラッと見えちゃって……!」

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