西岡三兄弟の異常な執着
「え………」
「俺様が、お前のような下衆な召使に身体を見せるわけがない。
いいか!今後は気安く、俺達を見るな!
お前等は、召使なんだよ。
俺達と目を合わせることも許されないと思え」
そう言って、再度椅子に座った黄河。

かなり酷い罵倒。
塩見、斉藤、山田、松久は、放心状態。
そして当の水樹は、足がガクガク震えていた。

「皆さん、おはようございます!」
花苗の優しく、穏やかな声がして朱雀と花苗、真白がダイニングに入ってきた。
朝食を食べ始める四人。
花苗がいる為か、黄河も少し穏やかになり水樹達は安堵していた。

「今日は、俺も和食がよかった!」
真白が言い出す。
「坊ちゃま、申し訳ありません!すぐに準備を……」
森宮が慌てて、準備しようとする。

「えーじゃあ、待たなきゃダメじゃん!腹減った!!」
「あ…じゃあ、私のと代えよ?
私が真白くんの朝食いただくから、真白くんがこっち食べて?」
「え!?いいの?苗」
「うん!もちろん!」

「はぁ?ダメだよ!僕が、花苗とシェアしながら食べるんだから!」
そこに朱雀が入ってくる。
「え?朱雀も食べたいの?」
「うん!花苗の物が欲しい!」
「えーと、じゃあ…どうしよう…
………とりあえず森宮さん、和食用意できますか?」
「はい!大丈夫です!」
「じゃあ…準備してください。
とりあえず、真白くんが私のを食べて?
今から森宮さんが持ってきてくれた和食を、朱雀とシェアします。
朱雀は、そっちを食べてればいいでしょ?」

「「わかった!」」
朱雀と真白が、頷いた。
「花苗様、お気を遣わせて申し訳ありません!
すぐに準備しますので、お待ちください」
森宮が花苗に頭を下げ、キッチンへ急いだ。
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