西岡三兄弟の異常な執着
「お待たせ!どうかな?」
花苗が準備を済ませて玄関に向かうと、三兄弟は既に待ちくたびれたように待っていた。

花苗は“まずい…”と思う。
三人共、機嫌を損ねている。

「ご、ごめんね……待たせて……」
「「「遅い!!
━━━━━━━//////」」」

「ごめんね!!」
「でも、花苗…綺麗……/////」
朱雀は、花苗の美しさに目が離せない。
花苗は三人と並ぶと美しさが劣るが、花苗自身はそれなりの美しさをもっている。

なので、花苗の美しさに目が離せないのは黄河と真白も同じだ。

「朱雀…久しぶりのパーティーだから、気合いが入っちゃって……」
「普段、ほとんど外出れないからね……!」
「まぁね……とにかく、三人の恥にならないように努めるね」
「大丈夫。花苗は、十分僕達につり合ってるよ!
兄さん達も言ってあげて?」
花苗に見惚れて何も言わない黄河と真白に、朱雀が声をかけた。

「あ、あぁ…////綺麗だ、花苗」
「黄河さん、ありがとう!」
「苗、綺麗…////苗みたいな女なら、俺の女にしてもいいなぁ……」
「フフ…ありがとう、真白くん!」

そして四人は、リムジンに乗り込んだ。
まず黄河が乗り、その後朱雀が手を差し出し花苗を乗せる。
その後朱雀が乗り、最後に真白が乗るのだ。
「今日は苗の横に座る」
いつもなら間違いなく黄河の横に座る、真白。
でも時々花苗の横に座り、しかも肩に頭を乗せ甘えるのだ。
「苗、母様みたい……」
ボソッと呟く、真白だった。
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