西岡三兄弟の異常な執着
「森宮!」
「はい!」
「お前の説明不足じゃねぇの!?」
黄河が森宮に、声を荒らげた。

「はい!申し訳ありません!
塩見さん、皆さんも。
貴女方には、明日からここで働いていただきます。
というより……貴女方も、そのつもりで来たのでは?」
「はい。そうですが……」

「では、よろしいですね?」

「「「「「はい…」」」」」
水樹は、辞退させてほしいと言えなくなってしまった。
とてもじゃないが、言える雰囲気ではなかった。

「話を続けます。
そして、ご主人様方は“かなり”こだわりが強い方々なので、その都度把握していただきます。
あともう一つ……
失敗は“一度しか”許されません。
少しの油断が、失敗に繋がるので気を引き締めてよろしくお願いします。
あと皆さん、ご主人様方に自己紹介をお願いします。
松久(まつひさ)さんから、順にお願いします」

「あ、はい。
松久です。よろしくお願いします!」
山田(やまだ)です。よろしくお願いします」
斉藤(さいとう)です。よろしくお願いします」
「塩見です。先程は失礼いたしました。
よろしくお願いします!」
「水樹です。
よろしく、お願いします」
「……以上です。
ご主人様、若様、坊ちゃま、花苗様、お時間をいただきありがとうございました」
森宮が、丁寧に黄河達に頭を下げた。

「ん」
「……あ、ちょっと、いいかな?」
そこに花苗が口を開いた。
「花苗、どうしたの?
なんか、気に入らない奴いた?」
朱雀が頭を撫でながら、優しく問いかける。

「ううん。皆さんからは何かありませんか?
私達に、質問というか…聞いておきたいこととか?」
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