天才外科医と身ごもり盲愛婚~愛し子ごとこの手で抱きたい~
遊んでいるうちに夕方が近づき、園内が徐々に暗くなるのとともに、あちこちに施されたイルミネーションが点灯する。
その景色を高いところから見ようと、私たちは遊園地を出る前に観覧車に乗ることにした。イブなので当然混んではいたが、勇悟と手を繋いで話しながら待っていると、あっという間に自分たちの番になった。
「絢美、こっち」
「えっ? ……うん」
ゴンドラに乗り込む時、私はなんとなく勇悟の向かいの椅子に腰かけたのだけれど、彼が自分の隣をポンポンと叩いて手招きするので、緊張しながら彼の横に移動した。
広い椅子なので少し間隔を空けて座ったら、勇悟がすぐにその隙間を詰めてぴたりと寄り添う。
「怖がりなんだから、くっついてろ」
ぶっきらぼうな言い方だが、その優しさにきゅんとする。私は勇気を出して、甘えるように彼の肩に頭を預けた。
「昔ほどは怖がりじゃないよ」
「最初に乗ったジェットコースターであんなにビビってたくせに?」
「仁王像って言われたの、根に持ってるからね」
「ははっ、あの顔、また思い出した」
ゆっくり上昇していくゴンドラの中で、たわいもない話にクスクス笑う。
それだけなのに、ダメだ。こうしてそばにいると、勇悟が好きだって気持ちに歯止めが利かない。