天才外科医と身ごもり盲愛婚~愛し子ごとこの手で抱きたい~
「うん。でも、軽い気持ちだったわけじゃないの。勇悟ならいいと思ったから……」
私がそこで言葉を切ると、聡悟くんがどこか悲しそうに笑った。プロポーズを断られると察したのかもしれない。
「だからね、聡悟くん、私――」
「絢美にこんなことを伝えなければいけないのは僕としても心苦しいんだが……勇悟の本性を知っても、そんな風に一途でいられる?」
言葉と共に、聡悟くんがスッとカウンターを滑らせるようにして、スマホを私に差し出した。
自然とその画面に注目すると、病院の廊下らしき場所にいる白衣姿の勇悟と、彼の腕に自分の腕を絡めて密着する女性看護師の親しげな様子が写っていた。
勇悟の表情はよくわからない角度だが、女性の方は蕩けそうな甘い目つきをしている。
写真の詳しい状況はわからないものの、私の胸は騒いだ。
「これは……?」
「勇悟のお気に入りの看護師だよ。勇悟はちょっとでも時間が空けば、彼女を廊下の死角や空き部屋に誘い込み、キスやそれ以上の戯れをしているらしい。そのことがうちの科で問題になってね。僕は責任者として、こうして証拠を押さえる羽目になったわけだ」