天才外科医と身ごもり盲愛婚~愛し子ごとこの手で抱きたい~
悶々としたままシャワーを浴び、絢美のいるベッドにはなんとなく戻れず、リビングのソファで浅い眠りを貪る。
そして翌朝、テーブルに置いていた自分のスマホが短く鳴った音で目が覚めた。重たい瞼を開いて確認すると、聡悟から長文のメッセージが入っていた。
【絢美を家に泊まらせたそうだな。先に既成事実を作ってしまおうという魂胆か。卑怯なお前らしい。しかし、絢美がお前に体を許したのだとしたら、それはお前が僕と同じ顔だからだ。絢美はきっと、心で僕を想い、懺悔しながら抱かれたんだよ。……かわいそうに。自分のしたことの罪の重さを思い知れ、勇悟】
俺はすぐにスマホを伏せてテーブルに戻し、ソファに座ったままうなだれる。
絢美は聡悟を想いながら、俺に……?
そうではないと信じたいのに、絢美の口から出た〝ごめんね〟のひと言が、彼女の同僚たちの忠告が、そしてなにより聡悟からのメッセージが、俺の胸を深く抉って、自信を無くさせる。
「勇悟……?」
その時、部屋の入口から絢美の声がして、俺はハッと我に返る。