ファーストソング
10
「…あ、いや、今のは違う!」
「…違う?」
「いや違くはないんだけど! でも、こう言うつもりとかはなくて! でも千冬ちゃんの花火見る姿がめっちゃ綺麗で、それで…つい、口から洩れたといいますか…はい」
ワタワタしながらも大きかった言い訳がどんどん小さい声になっていく。
その顔は暗い夜でも分かるくらい真っ赤に染まっていた。
「本当に、私のこと好きなの?」
千冬ちゃんの問いかけに俺はビクっと肩を揺らした後、決意を込めるように大きく息を吸ってはいた。
「うん。 俺、千冬ちゃんが好きだ。 千冬ちゃんの恋人になりたい」
ただただ真っ直ぐ伝える。
俺の言葉に千冬ちゃんは顔が赤くなるもすぐに首を横に振った。
「私、死んじゃうんだよ?」
「分かってる」
「恋人になってもずっと病院だし、ほとんどデートだってできないんだよ?」
「千冬ちゃんと一緒ならそれでいいよ」
「本当に私でいいの?」
「いいよ」
「…私に最後の思い出をくれる?」
「俺にとっても最高の思い出になるよ。 絶対に」
千冬ちゃんは泣きそうな顔で笑う。
その姿はとても綺麗で素敵だった。
「私も好きだよ。 よろしくお願いします」
そう聞こえた瞬間、彼女をぎゅっと抱きしめた。
「…違う?」
「いや違くはないんだけど! でも、こう言うつもりとかはなくて! でも千冬ちゃんの花火見る姿がめっちゃ綺麗で、それで…つい、口から洩れたといいますか…はい」
ワタワタしながらも大きかった言い訳がどんどん小さい声になっていく。
その顔は暗い夜でも分かるくらい真っ赤に染まっていた。
「本当に、私のこと好きなの?」
千冬ちゃんの問いかけに俺はビクっと肩を揺らした後、決意を込めるように大きく息を吸ってはいた。
「うん。 俺、千冬ちゃんが好きだ。 千冬ちゃんの恋人になりたい」
ただただ真っ直ぐ伝える。
俺の言葉に千冬ちゃんは顔が赤くなるもすぐに首を横に振った。
「私、死んじゃうんだよ?」
「分かってる」
「恋人になってもずっと病院だし、ほとんどデートだってできないんだよ?」
「千冬ちゃんと一緒ならそれでいいよ」
「本当に私でいいの?」
「いいよ」
「…私に最後の思い出をくれる?」
「俺にとっても最高の思い出になるよ。 絶対に」
千冬ちゃんは泣きそうな顔で笑う。
その姿はとても綺麗で素敵だった。
「私も好きだよ。 よろしくお願いします」
そう聞こえた瞬間、彼女をぎゅっと抱きしめた。