幼馴染 × 社長 × スパダリ
「月岡さん、出かけるから一緒に来てくれ…」
まわりから突き刺さるような視線を感じる。
私に声を掛けたのは、涼ちゃんだった。
「…は…っはい!」
これは仕事だから、嫌われても仕方がない。
私は急ぎ出かける準備をして立ち上がった。
そして部屋を出ようと歩き出したその時、何かに躓いた。
“…バタン!!”
大きな音と痛みが走った。
私は派手に転んでしまった。
横ではクスクスと笑う女性達が居た。
どうやら誰かが私を転ばせようと足を出したようだ。
「あらぁ…大丈夫かしら、月岡さん…」
その女性たちは、私の姿を見て楽しそうにしている。
私はカバンを拾い、何もなかったように立ち上がった。
(…悔しいけど我慢だ…)
私はグッと握りこぶしに力を入れて我慢する。