幼馴染 × 社長 × スパダリ


「さぁ…みんなでご飯にしましょう…」


お義母さんが、涙を拭きながら立ち上がり食事の支度をするようだ。
私も急いで後ろを追い掛けた。


「萌絵ちゃん、嬉しいわ…うちは女の子がいないから、こうしてキッチンに娘と立つのが夢だったのよ…しかも、それが萌絵ちゃんなんて最高ね。」


今日はお義母さんの手作り家庭料理だ。
涼ちゃんの、お母さんが作る混ぜご飯は昔から絶品で、私は大好きだった。
椎茸やゴボウを甘辛く煮て、細かく刻まれたものが入っている。
甘酢生姜も味のアクセントだ。


「お義母さん、この混ぜご飯!私は小さい頃から大好きでした!」

「あらぁ、嬉しいわ、作ってよかった!」


肉じゃがと白身魚のマリネ、手づくりのミートローフもお義母さんの得意料理のようだ。
どれも、見るからに美味しそうだ。


「お義母さん、今度お料理教えてください。涼介さんの好きな味を覚えたいので…」

「もちろんオーケーよ…私の方が楽しみになっちゃうわ…」


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