キラキラ星
そこには、お棺の美月の顔をジーッと見つめている男性がいた。

「ありがとうございます。」と俺が声を掛けるとハッとしてこちらを見た男性は……

「父さん……」

「久しぶりだなぁ…光…。美月はこんな可愛い女の子になってたんだなぁ……」

「ああ、
今更、捨てた家族の事なんか気にしなくていい。
これからは俺が母さんと婆ちゃんを支えてくから」


「ああ…、頼むな…」

「父さんは、新しい家族と幸せに暮らしているんだろ?もう俺たちに関わらないで欲しい。

だから今回は母さんか婆ちゃんが知らせたと思うけど、俺は母さんや婆ちゃんが亡くなっても知らせないから。」

「ああ、わかった…じゃあ失礼するな」

「お元気で…さようなら。」

「光も体に気をつけてな…」

父さんは、式場の出口で振り返って美月の遺影に手を合わせてから出て行った。

10年ぶりの実父……

美月は、父親と会った事もなかったはずだ…

離婚にはいろんな事情があったのかもしれない。

でも、今の俺にはまだ父親を許せない…

大人になったら許せる日が来るのだろうか。
< 127 / 526 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop