無自覚な恋人。〜俺しか見ないで、センパイ〜
「いつも可愛いですけど、そんな可愛いことばっかいわれたらいろいろ保たないんで、勘弁してください」



いい加減に、してくれ……。


可愛すぎて困るとか、本当に自分の思考に笑えるけど、本当に困ってる。


今日だって、もうこのまま連れて帰りたいとか……本気で思ってるし。



「はぁ……俺以外に見せたくない」



静香先輩を抱きしめて、大きく息を吐く。



「私服姿、想像以上にやばいです」




どんな服を着てたって、先輩は可愛いだろうけど、新鮮で……目のやり場に困る。


静香先輩は、なぜか俺の発言に目を見開いた。

その後、嬉しそうに目尻を下げて微笑んだ。



「あの、今日……和泉くんに可愛いって思ってもらいたくて、このお洋服を着ました」



俺のため……?



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