無自覚な恋人。〜俺しか見ないで、センパイ〜
「なので……う、嬉しいですっ……」



俺が褒めただけで、こんなにも幸せそうにしてくれるのは静香先輩くらいだろう。


さっきも、恥ずかしげもなくかっこいいとか、言ってたけど……本当にこの人って、俺のことなんだと思ってるんだろう。

ただのどこにでもいる高校生なのに……。



「俺のことどうしたいんですか……」

「ど、どうしたい……?」

「お願いだから、これ以上好きにさせないで」



そんな、好きでたまらないって目で見られたら、俺もたまらなくなる。


ただでさえ、好きすぎて抑えなきゃって思ってるのに……制御がきかなくなるし……。



「俺のこと調子にも乗らせないでください」

「調子に……?」

「かっこいいとか、そういうの……殺し文句ですから」

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