無自覚な恋人。〜俺しか見ないで、センパイ〜
「和泉くんがかっこいいのは、事実なので……」

「あー……だから、そういうのですって」



さも当然のことみたいに言う先輩に、ますます顔に熱が集まった。


ほんと、この人には俺がどう見えてるんだよ。



「わ、私は、思ったことを口にしているだけで……」

「じゃあ俺もそうしますけど、いいんですか?」

「え?」



言ってもわかってもらえないみたいだから、やり返すことにした。

先輩も、味わえばいい、この小っ恥ずかしさを。



「静香先輩はめちゃくちゃ可愛いです」

「えっ……」

「さっきだって、他の男たちが静香先輩のことばっかり見てました。そのくらい静香先輩は周りの目を惹くし、美人なんですよ。ちゃんと自覚してください」



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