俺様御曹司は無垢な彼女を愛し尽くしたい
季節は移り行き、年を越した。
元旦には奈々と祐吾は揃って初詣に行った。
近所の小さな神社は普段はほとんど人がいないのに、この日ばかりは大盛況だ。
どちらからともなく手を繋いで家までゆっくりと歩きながら、祐吾は尋ねる。
「何を願った?」
「んー?赤ちゃんきてくれますようにって」
「奈々……」
祐吾が何か言いかける前に、奈々は立ち止まって祐吾を見据えた。そして柔らかな表情で言う。
「違うよ、本当にほしい。親のためじゃなくて、本当に」
「うん、そうだな」
祐吾も特に咎めることなく、奈々に同意する。
「奈々に似たら相当可愛いだろうな」
「祐吾さんに似たらすっごく格好いい!」
お互いを褒め合い、そして照れる。
そんな穏やかなお正月だった。