好きな人は振り向いてくれない


たまたま入ったラーメン屋さんに、とても可愛い子が居ました。


「みそラーメンとギョウザ下さい。」
「かしこまりました。」


その子は厨房に立っていた。
袖を肩まで捲り上げ、汗を掻きながらラーメンを作っていた。

「オーダーお願いします。餃子みそです。」
「はーい!」

オーダーを受けると、彼女はすぐに作り始めた。
手慣れたように、ただ淡々と作っていく彼女の姿を、俺はずっと眺めていた。


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