『ミステリアスと噂の遥くんが、2人になると甘すぎるんです』
「さあ。入って、入って」

ママの声に、私は自分のためだけに用意された部屋に足を踏み入れた。

「わぁぁ」


思わず、声が漏れた。


そこは、例えるなら白色と桃色がマーブル状に絡み合ったキャンディーのような甘い世界だった。


「好きでしょ、こういうの」


ママの声がしたけれど、私は返事をするのも忘れて無我夢中で部屋を見渡した。
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