『ミステリアスと噂の遥くんが、2人になると甘すぎるんです』
これまでお母さんと2人で暮らしていたアパートは、外観も中身も錆びた狭いアパートだった。


自分の家に向かうまでの階段は、底が抜けるのではないかと思う程にボロボロで、いつも歩くたびに軋んだ音がしたし、


トイレとシャワーは同じ場所に並んでいてまともに湯船に浸かることなんてできなかったし、


キッチンにはまな板を置くスペースすらなかったのでお菓子作りをしたこともなかった。


そんなこんなで、これまで当然自分の部屋なんてなかった。
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