ルミナス~双子の王女と7人の騎士団長~

何十年ぶりかに城へ入ったけど、最後に城にいた時と変わらなかった。


処刑をするなら地下。


階段を駆け下りると扉の奥からカウントする声が聞こえる。


「5」


「4」


「3」


間に合って……っ!

あともう少しの扉に手を伸ばす。


「2」


「1」


走った勢いのまま扉を押し開ける。


「やめなさい!」


間に合った……。


誰にも気づかれないように、小さく息を吸って呼吸を整える。


それから、私と母を追放した゛国王様゛を睨む。
< 26 / 157 >

この作品をシェア

pagetop