フォンダンショコラな恋人
あの時はよかったとは認めたくなかったけれど。

「陽平さんて……」
「ん?」
「キス、上手くないですか?」
陽平が苦笑する。

「そんな風に言うの、本当に君くらいだよ。それは、僕が本当に翠咲のことが好きだからだと思う」

「そっか……気持ちがあると、とてもいいんですね、キスって」
「キスだけじゃないと思うな?」

そう翠咲の耳元でささやいた陽平だ。
そのまま、耳の下に軽く唇をつけた。
翠咲の耳元でちゅ、とあまく濡れた音がする。

「ん……っ」
「声が甘くなった」

緩く首元にも唇が落とされる。すでに昂らされていた身体は反応してしまって、ぴくんと揺れてしまう。

その時、胸の横あたりの素肌に、陽平の手が触れた感覚があって、翠咲は動きを止めた。

「……え……」
「浴衣ってここが空いているのは、なぜなんだろうね?」

……っ知らなかった!
< 138 / 231 >

この作品をシェア

pagetop