星に愛された彼女は
ポーカーフェイスは維持しながらも内心は焦っていた

「それでこの女があの双子の従兄弟かよ」

利樹は私を睨みつけて顎を掴んできた

なんで知って...この優男、私に見えない位置にスマホを隠してこっそりメッセージ送信してやがったのか

どうせこの馬鹿もBARの近くで待機していたってことだろ...
一人で行動してたと早とちりした私のミスだな...

心の中で状況を理解しつつ目の前の利樹を見据える

「お前の親戚にお世話になったんだ、だから“お礼(仕返し)”でもしようと思ってな...お前をどう使ってやろうかな...あいつらの反応が楽しみで仕方ないぜ!!!」

利樹はニヤニヤと気持ち悪い表情を浮かべてそう言った

随分と楽しそうだな、クソ野郎

騒ぎにしてはダメだと、殴りたい衝動を必死に我慢して拳に力をいれた

「利樹、その辺にしてください」

そこでハルキ...春也が利樹の手を掴んで間に入ってくれた

「はいはい、分かってるよ」

相変わらず不愉快な表情をしたままの利樹だったが素直に離れてくれたことにほっとした

「マスター、奥の部屋お借りしますね」

「どうぞ」

ほっとしたのも一瞬で春也がマスターに話しかけていた
マスターは特に表情を変えず淡々とそう答えていた
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