政略懐妊~赤ちゃんを宿す、エリート御曹司の甘く淫らな愛し方~
「それが可愛くて笑ったんだよ。本当、千波と一緒にいるといろいろな自分を引き出されるよ」

 それはどういう意味だろう。悪い意味ではないよね?

 知りたくて彼をジッと見つめる。すると航君はポンと私の頭を撫でた。

「買いに行こう。それで早く千波とデートがしたい」

「航君……」

 どうして航君はこうも恥ずかしい言葉がすらすらと言えるのだろうか。それに比べて私は自分の思っていること、感じたことの半分も伝えられていない気がする。それでは航君に私の気持ちはなにも届かないのに。

「私もです」

「えっ?」

 少しでも私の気持ちを理解してほしくて、勇気を振り絞った。

「私も早く航君とデートしたいです。だから誘われた日からずっと楽しみにしていたんです」

 出かける前にどの服を着たらいいのか、航君にどう思われるかと思い悩むほどに。

「そっか。じゃあ今日は特別な一日にしよう」

「はい!」

 航君が嬉しそうだと私も嬉しくなる。それは彼が私にとって特別な存在だから? だからこんなにも一挙一動に大きく心を揺さぶられるのだろうか。

 それからふたりで瑠璃へ写真立てと、スクラップブックを購入した。ふたりからのプレゼントなのだから私も半分出すと言ったものの、航君は「俺が贈りたいんだ」と言って頑なに拒否。
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